とかげのしっぽ

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高カリウム血症の治療法 -グルコン酸カルシウムとは-

カリウム血症といえば不整脈をきたし死に至る電解質異常ですので、早急な治療が必要です。

 

(特に高カリウム血症が問題となりやすいのは腎不全によるカリウム排泄障害です。)

 

 

カリウム血症の治療

 

重度の高カリウム血症(6mEq/L以上)であれば血液透析の適応です。

ただし、血液透析を始める前にグルコン酸カルシウムの静注をします。その理由は次項参照。

 

  • グルコン酸カルシウム

グルコン酸カルシウムは一般に低カルシウム血症に対してカルシウム補助目的で投与されますが、細胞膜の安定性を増し不整脈を予防する効果があります

血清Kを下げる訳ではないので、他の治療を併用する。

 

ちなみにグルクロン酸カルシウムも同じ作用を持っていますが、一般にグルコン酸カルシウムが使われます。

 

 

インスリンの作用によりカリウムを細胞内に移動させます。(効果は数時間持続)

 

  • 重炭酸ナトリウム

細胞はカリウムイオン(K+)と水素イオン(H+)を交換するので、高カリウム血症では細胞から水素イオン(H+)が出てきてアシデミアを伴います。(ざっくりした説明です)

つまりアシデミアを改善させれば高カリウム血症は改善されるだろうという事で、重炭酸ナトリウムを投与します。

ただし、腎不全など排泄障害をきたしている場合、血管内浸透圧上昇により溢水を増悪させうるので慎重投与とします。

 

消化管内でカリウムイオン(K+)を吸着し、Ca2+やNa+と交換する事で、カリウムの吸収を抑えます。長期的な管理の際に用いられる治療法です。

 

 

ただし、根本的に高カリウム血症を改善できるのは血液透析であり、高カリウム血症は緊急性のある疾患ですので、血液透析の適応ラインは覚えておきましょう。

K+ ≧ 6mEq/L