とかげのしっぽ

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パーキンソン病の前駆症状としての嗅覚異常

まず、パーキンソン病の病態としては、

α-シヌクレインというタンパクが神経細胞に蓄積することで

中脳の黒質という場所でのドパミン産生が低下するために

不随意運動をきたすというものです。

ざっくり言うと。

 

 

そこで現在確立されているパーキンソン病の治療薬というのは、

ドパミン産生量を増やすためのL-Dopa

これだけです。他によい治療は見つかっていません。

(とはいえ、L-Dopaを投与すると格段に症状は改善され、

コントロールが取れれば日常生活に困らないケースも多いです。)

 

 

 

 

 

ここで最近、注目して研究されているのが

「前駆症状」です。

 

パーキンソン病患者さんは、発症前から

・嗅覚異常

・レム睡眠時行動異常(大声で叫んだり、夢遊病のような行動異常)

を指摘されてる方が多いです。

 

 

 

 

 

発症前から嗅覚異常があるということは、

パーキンソン病の原因タンパクとされているα-シヌクレインは

嗅神経から来ているのではないか、と。

 

また、

ある病理学者はパーキンソン病患者の死体を剖検したところ、

α-シヌクレインは腸管の自律神経からやってきている

ということを見つけました。

 

 

 

 

以上のような、鼻・腸管という二つの経路をとる事から、

「外部の刺激がきっかけで発症するのではないか」

ということが疑われて、

最近のパーキンソン病の研究対象となっているそうです